浜岡原発を考える静岡ネットワーク(浜ネット)

原子力安全委員


デタラメ氏のデタラメ
原子力安全委員長の斑目春樹氏が謝罪した!


―― 浜岡裁判静岡地裁で中電側の証人として


   「割り切らなければ何も作れない」と証言!


   その結果が“フクシマ”だ ――             (塚本)



★予算委員会で謝罪
 さきの3月22日、原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は22日の参院予算委員会で、東日本巨大地震による東京電力福島第一原子力発電所の事故に関し、「想定が悪かった。原子力を推進してきた者の一人として、個人的には謝罪する気持ちはある」などと述べ、陳謝した。
 これは、社民党党首福島みずほさんの質問に答えたもので、
福島;「あなたは静岡地裁において中部電力側の証人に立ち、非常用発電機や制   御棒など重要機器が複数同時に機能喪失することまで想定していない理由を問われ、「割り切った考え。すべてを考慮すると設計ができなくなる」と述べていました。それに関して反省はありますか?」

斑目;「割り切り方が正しくなかったということも十分反省している。原子力安
全委員会は原子力安全、規制行政に意見を言う所だが、抜本的な見直しがなされなければならないと感じている」

福島;「割り切った結果が今回の事故につながった。あなたは謝罪するつもりがありますか?」

斑目;「(原発設計の)想定が悪かった。想定について世界的に見直しがなされなければならない。原子力を推進してきた者の一人として、個人的には謝罪する気持ちはある」

★斑目氏は驚くべき証言をしていた

 浜岡原発運転差し止め裁判の静岡地裁での証人反対尋問(2007年2月)において驚くような発言を数々放言していました。

◎原告;「非常用ディーゼル発電機2台が同時に動かないという事態は想定していないのか?」

 斑目;「想定しておりません。」
   「非常用ディーゼルが2台動かなくても、通常運転中だったら何も起きません。・・・そのほかにあれも起こる、これも起こると、仮定の上に何個も重ねて、初めて大事故に至るわけです。だからそういうときに、非常用ディーゼルの破断も考えましょう、こう考えましょうと言っていると、設計ができなくなっちゃうんですよ。つまり何でもかんでも、これも可能性がある、これはちょっと可能性がある、そういうものを全部組み合わせていったら、ものなんて絶対造れません。だからどっかでは割り切るんです。」

   ⇒☆つっこみ所;現に福島第一原発では外部電源すべてダウンのうえ、非常用ディーゼルまで使用不可能に陥ってしまった!
◎原告;「制御棒2本の同時落下を想定していないというのも、割り切りなんですね?」

 斑目;「そのとおりです。」 「(制御棒2本落下が)起きるとはちょっと私には思えません。どういうふうなことを考えているんですか。それに似たような事象があったら教えてください。」

   ⇒☆つっこみ所;この証言の一か月後に“過去に3号機の制御棒が3本落下していたことを、中部電力が隠ぺいしていたことが発覚した!
◎原告;「東海地震のときに、再循環系が複数同時に破断する、ほかの緊急炉心冷却系が同時破断するとか、そのような事態を現実的に考えるべきではないですか?」

 斑目;「地震が起こったときに破断することまで考える必要はないと思います。」
   ⇒☆つっこみ所;福島では破断どころか緊急炉心冷却(ECCS)が作動できなくなってしまった!
★浜岡では自動停止すらできない!
 東北地方太平洋沖地震は震源が沖に100キロほど離れた場所で起き、地震規模がM9.0であったため未曾有の津波に襲われましたが、陸地に及ぼした地震動そのものは地震規模の割には大きくはありませんでした。福島原発で観測した加速度は504ガルであったとされています。これは東電が策定した基準地震動600ガルを下回っています。直下型ではなかったからです。

 ところが、東海地震(M8.0以上)の震源は浜岡を真ん中として静岡県の陸地
と駿河湾に広がっており、地震発生直後に強烈な地震動が浜岡原発を襲い、ま
ず制御棒が安全に挿入できず自動停止に失敗する可能性が大きいのです。そのときは、原子炉の中の核反応は止められないまま、冷却不能状態が起こってしまいます。つまりチェルノブイリ型の大惨事を引き起こすことになります。ま
た、仮に自動停止できた号機があったとしても、強烈な地震動により再循環系
配管や電気経路配線が断裂し、冷却はできなくなり炉心溶融という事態(つま
りスリーマイル島型、福島型の事故)に陥ります。
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