浜岡原発を考える静岡ネットワーク(浜ネット)

陳情書


                                陳情書


                                                                     2011年6月20日


 静岡市議会議長 石川久雄 様




                                                     浜岡原発を考える静岡ネットワーク


                                   代表 白鳥良香 外14名


                                   静岡市葵区田3丁目5−6番地 054-271-7302




福島第1原子力発電所の地震災害は深刻の度を増し、放射能災害は首都圏も巻き込み、


本市の農業主産物であるお茶にまでその影響が広がっています。まさにチェルノブイリに


匹敵する原発震災の様相を見せてきました。


 菅首相の要請を受け入た中部電力は5月14日、浜岡原発の全原子炉を停止させました。


東海地震の震源の真上に建設され、日本でも最も危険な原発と心配されてきた浜岡原発の


停止に多くの静岡市民も胸をなで下ろしました。




 しかし、中部電力は緊急の津波対策工事の完成を条件にした一時停止に過ぎないとの姿勢


を示しており、前倒しの再起動を国に要求しております。福島第1原発が、津波に洗われる前に


地震の直撃で過酷事故が発生していた事実が、3ヶ月たってようやく明らかになってきましたが、


震源が100km以上離れていた福島に比べ、直下15kmの可能性のある浜岡原発は、福島以上に


東海地震直撃による破壊が心配されます。




 一昨年8月11日の駿河湾地震後の地質調査で、浜岡原発の敷地は中部電力が1号機の建設以来、


住民に説明し続けてきた「極めて固い岩盤」上に建設されたどころか、「低速度層」という泥と砂の層


が広く混在する軟弱地盤に設置されていることが明らかにされました。また、国の委託した浜岡原発


周辺の地質調査で、千年周期で地盤を2.8mも隆起させる地震断層が原発のわずか2km東に発見されています。


5月14日には最新鋭のはずの5号機圧力容器、復水器に400トンもの海水が流入する事故が発生し、


原因は冷却水配管の溶接部分が建設時から欠陥を持っていたためと発表されましたが、


専門家からは廃炉につながる重大事故と指摘されています。




 14年前に石橋克彦神戸大学教授が論文「原発震災・破滅を避けるために」で警告した、


東海地震によって「地盤が傾動・変形・破壊すれば原発には致命的だろう」との指摘が現実味を


帯びて迫ってきます。




 よって私たちは、貴市議会が下記の事項を決議し、意見書をもって政府と中部電力及び静岡県に、


浜岡原発の廃炉を強く要請していただくことを陳情します。


              


                      記




1. 浜岡原発は一時停止ではなく完全廃炉にすること。




2 廃炉後も続く使用済み燃料棒の崩壊熱による放射能災害の危険を、


 中部電力と政府が完全に取り除くこと。




3 浜岡原発が廃炉になっても中部電力管内の電力不足は全く生じない事実を広く市民に広報すること。





                                           以  上
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