浜岡原発を考える静岡ネットワーク(浜ネット)

津波対策ならず(取水塔)





独立行政法人原子力安全基盤機構(JNES)は津波で取水塔が損壊するか取水口がふさがった場合、
「炉心損傷」に陥る―という解析シナリオを想定していた

浜岡原発の取水塔は、遠浅の遠州灘に作られたため国内で独特の海水取水設備である。
敷地から約600メートル離れた沖合に設置されており、海底下約20メートルに設けた直径約5〜7メートルの
海底トンネルで海水を取水槽に取り込んでいる。

取水塔が高さ21メートルの津波で損傷すると仮定しているが、取水塔や取水口の機能が損なわれる原因は他に、
(1)津波の引き波(2)地盤の隆起(3)がれきや砂がふさぐ―などのケースが考えられる。

塩坂邦雄富士常葉大講師(構造地質学)は「東海地震では浜岡付近の地盤は海底も含めて
最大1・5メートルほど隆起する。
東日本大震災では海底が7メートル隆起した。
東海地震の隆起量が想定を上回れば水深約6メートルに設置された取水口が長時間、
海面上に出てしまい、取水できなくなる恐れもある」と指摘。
「浜岡で想定外の隆起が起きない保証はない」と警鐘を鳴らしている。



中電は「取水塔は原子炉などに相当する最高ランクの耐震性があり、津波の力も考慮して設計している」と説明する。

津波の引き波や隆起については「最大5分間程度、取水口が露出して取水できなくなるが、
冷却機能は取水槽内の水だけで20分間維持される。安全性に影響はない」と主張する。

津波に伴う砂の堆積も取水を妨げない―としている。
万一、取水できなくなった場合に備えて可搬式ポンプなどによる代替注水対策も完了した、と説明している。



取水口がどれほどの力に耐えられるのか実証はされていない。
揺れに対する構造計算だけであろう。
津波によって取水口付近にどのような構造物が付着して入り口を塞ぐかは全く未知である。

取水トンエルは地殻構造が変化すれば途中で穴は塞がれるであろう。これは耐震性どころではない。
取水プールは単なるプールであり、地震の揺れに耐えられるかは全く疑問である。
トンネルとのつなぎ目こそ軟弱と言わざるをえない。

取水トンエルが正常に機能したとすれば、大量の海水が猛烈な勢いでプールに入り込み、
海水ポンプは機能しなくなる事が考えらる。
砂丘の砂もプールに流れ込みプールとしての機能も失われるであろう。つまり、
取水槽からの冷却水採取は不可能となるのである。防砂壁など意味をなさない。
壁が有効だったとしても、防潮壁の内側の砂がくずれるのだ!

中電の予想や対策は実に甘い!なんら科学的根拠がない実証実験がなされていない。
過般式ポンプでの実験もなされていない。大量の水をどうやって確保すると言うのであろうか。
原子炉に近づけると言うのか??火事の放水とは違うのだ!

今後の津波対策で一番問題視される部分であろう。(勇)
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